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大学院総合学術研究科生命システム科学専攻博士課程前期2年の大西良弥さん(野下研究室)が2018年度 日本農芸化学会中四国支部奨励賞(学生部門)を受賞しました。
この賞は,農芸化学分野への今後の活躍が期待できる学生に授与されるものです。大西さんは糖尿病の予防?治療に応用が期待されるとされた天然有機化合物の全合成を目的に、様々な化合物を合成し天然物のデータとの比較を丁寧に行いました。またその過程で,この物質を天然の植物から単離したという最初の報告に誤りがあることも見つけ出しました。現在,その過去の報告にはデータのねつ造があったという疑いがもたれています(過去の記事をご覧ください)。
本賞を受賞した野下研究室所属学生は大西さんで二人目です。受賞に際し大西さんからは,「学部2年の時,基礎的な有機化学の講義を受講して有機化学反応に興味をもったことが研究のきっかけです。野下先生の講義は県大でも厳しいことで有名ですが,そこで有機化学の基礎を叩き込まれたことが本格的に研究をする上で役立ちました。苦労した点ですか?そうですね....キャンパスに核磁気共鳴装置がないためデータが思うように取れなかったことでしょうか(遠い目)」とのコメントがありました。受賞おめでとうございます。