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近年、心理的ストレスに伴う生体指標の探索に興味がもたれ、“腸内細菌-脳-腸軸”が注目を集めています。
これまで、介入研究による腸内環境と心理的ストレスの改善効果の報告はありますが、健常者において心理的ストレス負荷について経時的に追跡し、心理的ストレススコアと腸管のenterochromaffin cellsで産生されるurinary 5-hydroxytryptamine [u-5-HT] 濃度との関連を示した研究はありませんでした。
本研究では、健常女性を経時的に追跡して主観的心理的ストレス(抑うつおよび不安)スコアとu-5-HT濃度との関連を検討しました。
客観的技能試験(OSCE)の前日において、主観的心理的ストレススコア(SDSおよびState-Anxiety)と尿中5-HT濃度との間に有意な相関を認めました(SDS: r =-0.524, p = 0.037, State-Anxiety: r = -0.718, p = 0.002)。
健常女性において、心理的ストレス負荷時の主観的心理的ストレススコアの重症度と尿中5-HT濃度の間に有意な負の相関を新規的に明らかにした論文です。
論文本文は下記リンクから閲覧可能です。
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/11786469241297911
本研究は、飯田研究室の卒業生2名が学部在籍時に共同で実施し、その成果を論文化したものです。