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参加学生氏名 | 土井脇 百香さん |
所属 | 人間文化学部 国際文化学科 |
留学年次 | 4年次 |
期間 |
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私はヨエンスーという人口6万人ほどの都市にある東フィンランド大学で,教育心理学を専攻しています。今回の報告書では,授業についてとフィンランド留学のおすすめポイントを紹介します。
まず,授業についてですが,教育大国だからこそ,教育に関連する授業が多くあります。また,世界各国から留学生が集まっており,授業中のディスカッションでは世界各国と日本とを比較しながら様々な気づきを得ることができます。今回は特に印象的だった授業を2つ紹介します。1つ目はIntroduction to Career Guidance and Counsellingという,より良いキャリアを考えるための有効なカウンセリング方法を学ぶ授業です。フィンランドのキャリアガイダンスの歴史や方法論を一通り学習した後は,実践練習として,1人がカウンセラー役,もう1人がカウンセリングを受ける側となり,人生において大切にしたい考え方を対話しながら見つけるワークを行いました。1つのキーワードから考えが広がるように,具体的な返答が必要な質問を様々な観点から投げかけることで,写真にあるように,人生で大切にしたい様々な要素同士の繋がりを見出すことができました。また,同じ学生であっても,文化によってキャリアの考え方が異なることも実感できました。2つ目は,Active Citizenship and Non-formal Educationという,積極的市民権(市民が地域イベントなどに積極的に参加し,市民権を積極的に活用すること)とノンフォーマル教育(固定されたカリキュラム等を設定しない比較的自由な教育)について学び,それに関するプロジェクトをグループで立案?実行するという授業です。私はフィンランド人の学生とグループを作り,異文化交流ハイキングを主催しました。Facebookなどでヨエンスーに在住する移民に対して集客を行い,最終的にはハンガリー,ロシア,シンガポール,アメリカなど,様々な国々の出身者が集まりました。イベントでは,ハイキングを通して自然と生まれる会話から互いの文化を学んだり,各々が自国の食べ物を持ち寄ることで多様な食文化を体験したりと,とても楽しく実践的な学習機会でした。イベント後はレポートを執筆し,積極的市民権を活用する人々の考え方や,このイベントのノンフォーマル教育としての貢献度といった観点から考察しました。私にとって,こういった観点から異文化交流について考えるのは初めてだったため,とても興味深かったです。
次に,フィンランド留学のおすすめポイントを2つ紹介します。1つ目は,教育現場も見ながら教育制度について学ぶことができます。例えば,教育制度の概要をインプットした後に,実際に教育機関を訪問して制度と実態とのギャップを研究するという授業がありました。私は実際に応用科学大学を見学し,職業教育の実態調査をしました。また,授業以外でも教授が学校見学ツアー等を開催してくださることもあったので,教育に興味のある学生には特におすすめの留学先です。2つ目は,教育に対する考え方が多様なフィンランドだからこそ,柔軟な学び方ができることです。これは私がフィンランド留学に最も満足している点でもあります。コースによって学習形態は様々だと思いますが,私のコースでは,講義型の授業があまりなく,毎週同じ時間に授業があるわけではありませんでした。そのため,スケジュールにも比較的余裕があったため,授業以外でも現地の教育施設を見学したり,文化交流センターのイベントに参加してみたりなど,学外での学習活動にも時間を割くこともできました。積極的に学外にも関わる中で,私は現地で日本語を教えている高校の先生と知り合いになり,高校生を招待して書道セッションを開催しました。フィンランドで「教える側」になる経験ができるとは思っていなかったため,貴重な経験となりました。
このように,自分の興味関心のあることを学ぶ楽しさを実感しながら,充実した留学生活を送ることができています。4年生になっても留学を諦めず,挑戦できて本当に良かったです。