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福永研究室に引き続き庄原キャンパス 生命科学コースの卒業生の声をお届けします。
今回は、前回の藤内さんに続き、山下研究室(動物生殖生理学研究室)の卒業生です。今後も随時紹介していく予定です。
岡本さんは本学卒業後、大学院博士課程前期、後期へと進学し、博士号(生命システム科学)を取得され、現在は広島大学統合生命科学研究科 動物生殖学研究室で働いています。
岡本麻子さん(現在:広島大学 統合生命科学研究科 動物生殖学研究室 特任助教、岡山県立城東高等学校卒 生命環境学部生命科学科卒業、総合学術研究科生命システム科学専攻修了)
写真は、博士課程後期の時,国際学会(World Congress of Reproductive Biology 2017)に参加ときのもの
Q1. 現在のお仕事について教えてください。
広島大学 統合生命科学研究科 動物生殖学研究室の特任助教として、研究室のプロジェクトの一部を担ったり、個人で新規研究課題を立ち上げ、研究を行っています。2022年度からは初めて科研費 若手研究に採択され、子宮が病原菌を排除する一方で半非自己である胚を受容するメカニズム(免疫寛容)について、マウスを用いて調べています。教員や学生だけでなく、多様な研究分野をバックグラウンドに持つ留学生や研究員の方々からも刺激を受けながら、日々実験に励んでいます。
Q2. 庄原キャンパスでの大学院?学生時代はどのように過ごされていましたか?
(1)生物学?農学について学ぶこと、(2)教員免許を取得すること、(3)大学院に進学することを目標に大学院?学生時代を過ごしました。教員免許を取得しようとすると必然的に履修科目が増えるので、講義中に内容をすべて理解するように務めていましていました。また、当初は他大学院への進学も検討していたため、講義以外にも興味のある分野を自分で勉強していました。
Q3. 庄原キャンパスで学んだことは今のお仕事にどのように生かせていますか?
研究室配属後は山下准教授のもとで 、卵巣での卵成熟や排卵のメカニズムについて研究してきました。このときに学んだ遺伝子やタンパク質の解析法は現在の子宮の研究にも生かされています。また大学院生の時から、国内外の多数の学会で発表する機会を頂きました。その中で培った“研究の魅力を伝える力”は、研究発表だけでなく、研究を始めたばかりの学生に研究の意義を伝える、学生指導にも生かされています。
Q4. 他の都道府県から庄原キャンパスに来られていかがですか?
庄原は周辺の主要都市である広島市、岡山市、松江市からは約100kmと離れており、交通の便は正直かなり悪いです。講義期間に庄原を離れるのは難しいですが、その分、研究室配属前の夏休みや春休みには、青春18切符で電車旅行したり、海外にホームステイしたり、他の研究施設で研修を受けたりと、庄原を離れ様々なことにチャレンジしていました。
Q5. 最後に一言
庄原キャンパスでは田舎である分、友人、先輩、後輩、先生や地域の方々との密接な関わりを持てます。もともとは他大学院志望だった私ですが、研究室配属後に同期や先生と試行錯誤しながら実験したり、慣れない英語論文と格闘したことで、生殖学の奥深さや社会的意義に気づくことができ、研究者の道へと進むきっかけとなりました。皆さんも大学院での研究を通じて、それぞれの学び得てはいかがでしょうか。
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さらに詳しく知りたい人はこちら
県立広島大学生命環境学部動物生殖生理学研究室(山下研究室)
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