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海外留学体験談 【短期海外研修】

印刷用ページを表示する 2014年6月20日更新

西安交通大学(中国)

参加学生氏名宮脇 紗耶
所属人間文化学部 国際文化学科
参加年次2年次
期間

2014年3月2日~3月29日(約4週間)

西安交通大学

 私がこの研修に参加しようと思ったのは、中国語力を伸ばしたかったのはもちろんのこと、中国のありのままの姿を自分の目で見たいと思ったからです。私は、大学で東アジアについて特に学びたいと考えていましたが、日本にいて学習するだけでは物足りず、実際に現地に行かずして本当にそれらの地域を理解することはできないのではないかと思い、参加を決意しました。

 現地の大学では、中国語初級レベルの多国籍クラスに参加し、平日朝8時から12時まで授業を受けました。クラスには、韓国人、タイ人、パキスタン人、アメリカ人、フランス人など約15か国からの学生がいました。授業は、听力(聞き取り)、读写(読み書き)、口语(会話)に分かれており、どの先生も学生のレベルに合わせて授業を行ってくださいました。はじめは先生の話す中国語すらあまり聞き取ることができず、何をすればいいのかもよくわかりませんでしたが、雰囲気を読みつつ、くり返し中国語を聞くうちに少しずつ分かるようになっていきました。授業で特に印象に残っていることは、日本人と欧米人の中国語学習に関する苦手分野の違いです。私たち日本人は漢字文化を持っているので、文字を書くこと、その文字を見て意味を理解することは簡単ですが、欧米の人たちにとっては非常に難しいようで、黒板に苦労して漢字を書いている姿が印象的でした。しかし、反対に中国語を喋ることに関しては、彼らのほうが上手で、口语の授業では私のほうが苦労しました。また、授業中も不明点があればすぐに先生に質問する外国人学生の能動的な学習姿勢を見て、日本の大学の風景との違いを感じ、見習わなければならないと感じました。

 中国に行く前は、私自身あまり中国に対していいイメージを持っておらず、中国人はきっと日本人が嫌いで、私たちは仲良くなることはできないのではないかという先入観にとらわれていました。しかし、研修中に出会った中国の人たちは非常に友好的で日本に興味のある人も多くいました。日本語学科の学生と交流する機会もあり、日本と中国の関係について話すことができました。その中で印象に残った甲南さんの話を紹介します。彼女は、京都に短期留学した経験がある学生です。「日本人は、昔中国から学んだ文化を今でも大切に継承してくれています。しかし、中国人は文化大革命によって物質的な豊かさを得る代償に精神的に大切なものを多く失ってきました。これから先、中国が日本から精神文化を逆輸入して、よい国になるように若者が頑張らなければなりません。」この甲南さんの話を聞いて、中国人にもこのように考える人がいるのだと驚くと同時に、私自身、日本の文化や人とのつながりを今一度見直して大切にしなければならないと感じました。

 今回の研修を通して、自分の目で見ることの重要さを実感することができました。メディアによって加工された情報を鵜呑みにすることなく、自分自身の目を通して東アジアをはじめとするあらゆる社会問題を考え、さらなる学習に繋げていきたいです。また、自分が初めて外国人の立場になって分かった気持ちを忘れず、人との出会いを大切にしていきたいです。そして、もっとうまくコミュニケーションが取れるように中国語を勉強します。