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生命科学科山本准教授の論文が国際誌 Journal of Oleo Science に掲載されました。
以下、論文情報と要旨です。Yamamoto Y, Yoshida H, Nagai T, Hara S
Preparation of Chiral Triacylglycerols, sn-POO and sn-OOP, via Lipase-mediated Acidolysis Reaction
J Oleo Sci. 2018 Feb;67(2): 207-214.
要旨:
油脂は別名トリアシルグリセロールと言い、図1に示すように、脂肪酸が3分子結合した構造をしています。油脂は消化酵素であるリパーゼの作用によって加水分解されて(消化されて)、吸収されますが、このリパーゼは油脂の改質(グレードアップ)のための道具として利用することができます。これはエステル交換反応と言って、例えば、ナタネ油にEPAやDHAを組み込んで栄養効果を上げたり、あるいは、チョコレート加工に適した物性をもつ油脂の調製なども可能です。本論文では、このようなエステル交換反応において、リパーゼのもつトリアシルグリセロールの構造認識特性について明らかにしました。