本文
以下、論文情報と要旨です。
Iwaoka Y, Nishino K, Ishikawa T, Ito H, S Yoshihiro, Tai A
Affinity resins as new tools for identifying target proteins of ascorbic acid.
Analyst, 2018, 143, 874-882
要旨:
ビタミンCとして知られるアスコルビン酸(AA)は多種多様な生理作用を発揮することが知られています。しかし、その生理作用のメカニズムは未だ不明な点が多いです。そこで、私たちはAAの未知の生理作用メカニズム解明への手がかりを掴むため、AAをリガンドとして固定化したアフィニティーゲル(AA-ゲル)を創製し、AA標的タンパク質の探索および同定を試みました。その結果、AA標的タンパク質の候補として、ミトコンドリアの電子伝達系においてエネルギー産生に関与するシトクロムcを見出しました。今後、本研究により創製したAA-ゲルはAAの未知の作用メカニズムを解明する上で有効なツールとなる可能性があります。