本文
県立広島大学生命環境学部附属フィールド科学教育研究センターではさまざまな果樹が植栽されています。この中には、ピオーネ、巨峰、安芸クイーンなど、様々なブドウ品種も含まれます。実習では栽培管理や加工法などの研究もされています。また、ブドウでは同じ木から突然色などの形質が異なるブドウの枝が現れる「枝がわり」という現象が知られています。これにはゲノムを勝手に飛び回るレトロトランスポゾンという塩基配列が関わっていることが知られています。福永研では、藤田研などと共同でピオーネを中心とした複数品種についてレトロトランスポゾンによる品種の識別や枝がわりのメカニズム解明の研究に着手し始めています。ところで、レトロトランスポゾンがどこからやってきたのか、まだはっきりとしていません。ウィルスが起源だという説もあります。それでブドウを植物ではなく、系統樹の根元の方に持ってきたという訳です。