トラフグ(水圏生体機能学研究室)
環境科学科の松本拓也助教の研究室(
水圏生体機能学研究室)では,トラフグの毒化メカニズムを研究しています。高級魚として有名なトラフグは,食用可能な部位は筋肉と皮と精巣(白子)のみで,肝臓と卵巣には強力な神経毒であるテトロドトキシン(Tetrodotoxin),即ち,フグ毒を蓄積しています。トラフグなどのフグ科魚類は,魚種や漁獲海域によって,食用可能な部位と毒化する部位が異なるため注意が必要です。松本助教は,「フグは,自らの体内でフグ毒を生合成しておらず,餌生物に含まれるフグ毒を海の食物連鎖を介して体内に取り込んでいますが,詳しいメカニズムは分かっていません。トラフグは,食用魚としては初めて,ヒトゲノムに続いて2002年にゲノムデータベースが公開されました。私たちは,ゲノム情報や薬物動態解析法などを利用してフグの毒化メカニズムの解明に挑戦しています。これからも,研究を通じて,食の安全と安心に貢献できるように頑張ります。」と語っています。
このように、環境科学科でも様々なモデル生物を使用した研究がおこなわれています。
トラフグ(Takifugu rubripes)の6ヶ月齢幼魚