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山本 碧生
2016年度卒業
株式会社錦水館勤務
学生時代はアメリカ文化のゼミに所属し,アップル創業者スティーブ?ジョブズ氏の自伝を読んで,英語で卒業論文を執筆しました。ゼミは毎週1回あり,ネイティブの先生と紅茶を飲みながら内容についてディスカッションしたり,英語論文の書き方についてアドバイスをもらったりしました。また,「英米社会文化論」という授業を受講し,「不思議の国のアリス」の英語劇を他の受講生とともに演じるなど,英語や英米文化に関する学修を深めました。さらに,留学生をサポートするバディ活動にも参加し,台湾や中国からの留学生と一緒に,広島市西区にあるWood Egg お好み焼館でお好み焼きを作ったり,三次市の平田観光農園でリンゴ狩りやピザ作りをしたり,大学祭で模擬店を出店したりしました。これらの活動を通じて,異文化や外国人を理解しようとする姿勢が身についたように思います。
それに加えて私は,英語の教員免許を取得しておこうと考え,教職関連の授業を履修していました。教職関連科目は卒業単位とは別に履修する必要があるため,必然的に履修授業数が多くなり,空きコマが多くサークルやアルバイトに力を入れる学生がいる一方で,ほぼ毎日1限目から5限目まで授業に出席していました。4年生になると,5月の3週間,母校で教育実習も行いました。
ただ,私は旅行業への就職を第一志望としていたので,2年時からホテルのインターンシップに参加したほか,4年時には旅行代理店等への就職活動も積極的に行いました。しかし,教育実習期間に就職活動が思うようにできなかったこともあって,希望企業から内定を得ることができず,9月開催の企業説明会,そして10月のインターンシップでご縁のあった株式会社錦水館から内定をいただき,入社することになりました。
現在は廿日市市宮島にあるホテル錦水館で電話予約を受け付けたり,予約情報をパソコンに入力したり,ホテル宮島別荘内のパン屋で予約販売を行ったりしています。また,ホテルの宿泊プランを企画したり,YouTube動画の作成にも関わったりしています。「思い出づくりアドバイザー」として,結婚式の披露宴やフォトウエディングの問い合わせへの対応もしております。
これらの仕事を行う上で私が県立広島大での学びが生かされていると感じるのは英語です。アメリカ文化を専攻し,英語の教員免許も取得したこともあって,英語でのコミュニケーションがある程度できるので,海外からの予約電話に対応したり,外国籍の従業員とコミュニケーションをとったりするのに役立っています。外国籍の従業員は日本語も話せますが,文化やニュアンスの違いなどから日本人従業員とうまく意思疎通できないケースも見受けられるので,英語で話すことでフォローしたりしています。
県立広島大学地域創生学部地域文化コースは,「将来は何をしたいか自分でも分からない」,「親から大学にはとりあえず行けと言われたけれど,どの大学に行けばいいのか分からない」という皆さんにお勧めです。県立広島大地域創生学部地域文化コースは,人文系のさまざまな授業が用意されていて,自由に選択して履修することができます。
私は,高校2年の夏まであまり勉強していませんでしたが,当時の担任から「英語だけは勉強しておけ」と言われてから,好きな英語を中心に受験勉強に前向きに取り組むようになり,県立広島大学に現役で合格しました。今では,自分の好きな英語を中心に幅広く文化を学べる県立広島大学に進学して,そこで学んだことが今の仕事にも役立っていて,とてもよかったと思っています。