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2024年7月31日(水)作業療法学コースの高大連携公開講座が開講されました。
広島県内の様々な高校から36名の高校生が参加してくれました。学年は3年生から1年生まで,また去年に引き続き参加をしてくれた学生もおり,和やかな雰囲気でした。
各講座を担当した教員より,講座のレポートをお届けします。
作業療法って何?どこでどんなことをしているの?参加した高校生はグループで交流し,ディスカッションを通して対話しました。そして,CO-OP(コアップ)アプローチを用いた作業療法の実践例を通して,作業のこと,作業療法の世界について,理解を深めました。1コマ目は30分という短い時間でしたが,参加した高校生は,作業療法のことが前より良くわかった!と手を挙げてくれました。
作業療法士は,人だけでなく環境や作業にもアプローチし,また多様な領域で活躍が期待されている,やりがいのある仕事です。けんひろの作業療法学コースで,作業療法について一緒に学び,作業療法士を目指してみませんか?
参加学生の皆さんは,自分にとって好きな作業について考えたり,自分にとってストレスとは何かを考えたりしたことを他の参加者とシェアすることで,メンタルヘルスを自分のこととして学ぶ機会を持ちました。
メンタルヘルスの問題は誰にでも起こりうることを自身の体験を通して学び,その人にとって大切な作業をすることが,メンタルヘルスの問題の予防や回復に役立ち,その人にとって健康的な生活を送っていくことに繋がることを知っていただくことが出来ました。
発達領域の作業療法では,「おもちゃをもちいた「遊び」の支援」として,学習障害のある子どもについて学び,工作を通して,子どもが感じる困り感を体験しました。「学習障害のある子ども」は,クラスで先生から言葉での指示を「聞く」こと,黒板や教科書,プリントの文字を「読む」こと,そして「話す」ことなどに困ってしまうことが多々あります。また,その状況も子どもによってそれぞれです。それらを少し確認した後,言葉を「聞く」ことが困難な状況として,作り方は動画や写真で視覚化して示し,高校生のみなさんは,言葉で質問ができないといった約束で,ビニール袋と紙コップを使った「打ち上げパラシュート」を作成しました。ちょっとした工作でも,確認できないときは,自身で推察する力が必要になります。今回は参加いただいた高校生の方が多く,教室内で作成したパラシュートを飛ばすことが難しかったのですが,工作自体も「遊び」として楽しめますし,完成したパラシュートは,ゲーム性を持たせることもでき,多様な年齢の子どもの「遊び」に広がります。体験が中心になりましたが,いかにわかりやすく工作し,その後どのようにすれば,楽しく遊べるか,考えていきましょう。
高大連携公開講座、最後の講義は「高次脳機能障害の作業療法」をテーマに、脳卒中に合併する「高次脳機能障害」という症状の評価や作業療法について学びました。今回はその中でも、物事を計画的に効率よく実行する機能である「遂行機能」について、その評価法の一部を体験しながら理解を深めました。難しい脳の機能の話ではありましたが、皆さん真剣にメモを取り、評価法はゲーム感覚で楽しんでいただけたようです。
任意参加の座談会には19名の受講者が参加し,「作業療法士のやりがいは何ですか?」,「入試の面接ではどんなことが聞かれますか?」など,作業療法士になることや本コースへの受験に対する強い思いが伝わってくる質問をたくさんいただきました。なかなか答えにくい質問には学生に答えてもらうことで和やかな雰囲気になったり,笑いが起きたりしました。座談会終了後は作業療法関連施設と附属診療センターの見学案内をしました。そこでもたくさんの質問をいただき,3名の教員と2名の学生では対応しきれないぐらいでした。皆さんが受験し,入学してくることを楽しみにしています。今日はありがとうございました。
Webオープンキャンパスでは、作業療法学コース紹介や模擬授業、ゼミ紹介なども継続して視聴可能です。
デジタルパンフレットも覗いてみてください!
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