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11月10日、企業経営とイノベーション講座のフィールドワークとして「マツダズームズームスタジアム」にて現地調査が行われました。
株式会社広島東洋カープの勝場通泰本部長による説明と県立広島大学経営情報学部の小見志郎教授の指導で、これまで経営戦略とマーケティングを学んだ次のステップとして、企業経営における課題解決への能力向上を目的とし、「現地調査からビジネスモデルとマーケティング戦略を考える」をテーマに実践的なスキルアップ演習が行われました。
最初にビジネスモデルを構築する要件を図式化しての講義。
マツダスタジアムのコンセプトである「三世代が使える球場」について、どのような仕掛けをほどこしているのか。
株式会社広島東洋カープ勝場本部長と共に球場内を移動し、マツダスタジアムのコンセプト、施設の工夫と収益化方策、顧客価値を基盤にしたビジネスモデル、マーケティング戦略などをうかがいました。
株式会社広島東洋カープ
取締役球場運営本部本部長兼施設管理グループ長
勝場 通泰
市場規模と集客目標 | 年150万人の目標、商圏120万人の限定された市場 |
顧客のセグメント化 | コアユーザー、ライトユーザー、ファンクラブ会員への先行販売 |
来場動機を高める工夫 | 見せる球場と特色のあるグルメラインナップ、 バリエーションのある顧客席、観戦セットなどの多様なメニュー |
「ファンと共に球場を進化させていくことが必要。三世代が集う、魅力的なテーマパークを目指す」
そのためには、常に来場動機を高める仕掛けをしていかなくてはならない、とビジネスの難しさと楽しさを、具体例をあげながら説明する勝場本部長。初めて球場の裏側を見ることとなった受講生は、熟考された仕組みに終始感心していました。
またこの講義では受講生全員にビジネス企画の課題を設けることも特徴の一つです。
今回の課題は、
「マツダスタジアムあるいは市内で魅力的なビジネスを計画してください。
そのビジネスの結果として、スタジアムの集客が高まってくることを期待します。」
でした。
とまどいもある中、小見教授が丁寧にビジネスプランの書き方(構成)とチェックポイントを、分かりやすく5つのステップに分けてお話しされました。
終盤には携帯電話から学ぶ二面性を持つビジネスモデルなど、現在注目されているビジネスケースのお話し。
最後に、今回の講義内容について、「マツダスタジアムについてどう思ったのか」などを質問。
受講生もリラックスして自由に感じたことを発表していました。
講義最終日にあたる12月21日(金曜日)までに、チームでビジネスプランを策定し、最終日にはチームごとの発表会を行います。
発表会では,受講生が1票を持ち、優秀なグループに投票、結果を公開します。
受講生はチームごとの自主ゼミ活動を通して,皆で一つのビジネスプランを作り上げることは勿論,お互いのコミュニケーションを深めるのも大きな楽しみです。