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所属: 地域創生学部 地域創生学科 地域文化コース 職位:准教授 学位:博士(文学)
研究室:県立広島大学広島キャンパス1714号室
E-mail:okamoto@(@の後にを付けて送信ください)
研究内容:https://researchmap.jp/read0070028
近世の海域アジアにおける交流史を研究しています。現在の沖縄県にかつて存在していた琉球王国を中心に、海を越えたヒト?モノ?情報の交流の歴史を、当時の外交や交易、使節の往還、学術や文化の伝播などから明らかにしていきます。
琉球王国をめぐる海域アジア交渉史 明清中国における「朝貢」の実態と東ユーラシア国際関係史 近世海域アジアにおける文化交渉の諸相 近世海域アジアにおける人の往来
現在の鹿児島県奄美群島から沖縄県にかけての、いわゆる「琉球弧」と呼ばれる島嶼域には、かつて琉球王国と呼ばれる独自の国家が存在していました。14世紀後半から19世紀にかけて、独自の歴史や文化を育んできた琉球王国の歴史は、周辺諸地域との相互交渉を抜きにして理解することができません。琉球弧の歴史を自然環境と人間社会との相互作用に着目して再検討することは、近世期の東アジア海域や、海域アジアの特質を理解し、現在の国家の役割やあり方を再考する手掛かりとなります。
前近代の東アジアでは、「朝貢」が国際関係の基本原理として用いられてきました。琉球王国も、明清中国との朝貢関係を基軸に外交や海上交易を展開していました。明清中国と関係を持った東ユーラシア全域に対象範囲を広げ、その中での朝貢の機能と限界を分析?検討?比較することを通じて、近世期の東ユーラシア国際関係史を考えていきます。
アジアの各地で形成された「伝統」文化は、決して現地固有の文化だけから形成されたわけではなく、近世までに断続的に行われた文化交渉の結果として形作られたものでした。その具体例を検討することによって、文化やアジア各地の伝統の持つ意味?可能性を模索していきます。
歴史というと、今でも「暗記科目」として不必要な知識を詰め込む、受験勉強が終われば役に立たない科目だと思っている人が少なくないように感じます。しかし、過去を振り返ってみると歴史は「実学」として、現在および将来の世界や社会のあり方を深く理解し、これからの自らの生き方を見定めるため、現実の歴史を動かした人々の多くに学ばれてきたことも確かです。多様な価値観や人々の利害関係が複雑に絡み合う現代社会において、今この瞬間に目の前に広がる光景だけをもとにして、いくら一生懸命考えても、それだけでは社会の有り様を深く理解することは極めて難しいでしょう。重要な問題、切実な課題であればなおさら、現在を形作る過去の出来事を勘定に入れて、時間軸を考慮に入れた検討が必要になります。歴史を比較し、相互の関係をたぐり寄せる手法を身につけることは、これからの皆さんの人生を間違いなく豊かにするはずです。共に学んでみたいという学生さんをお待ちしております。
海域アジアにおける交流史という視点から、関係史?比較史的な地域の歴史の見直しについて、お手伝いできればと考えております。瀬戸内海の海上交通や蘭学など科学技術の歴史についても調査を進めていきたいと思います。
高等学校教諭専修免許(地歴)
琉球王国 海上交渉史 海域アジア 近世 朝貢 明清中国 国際関係史 外交 交易