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所属:保健福祉学部保健福祉学科看護学コース 職位:教授 学位:博士(看護学)
研究室:県立広島大学三原キャンパス3520研究室
E-mail:matumori@(@の後にを付けて送信ください)
研究内容:https://researchmap.jp/read0076712
研究室Web:https://pncm-matsumori.jp/
医療処置を受ける小児と家族への倫理的看護実践を示した小児看護ケアモデルを活用した看護師への教育プログラムを開発し、その効果の検証と臨床における卒後研修への応用可能性を探求する研究を行っています。
多様な小児看護の場における倫理的看護実践強化プログラムの構築,小児看護学の講義が学生の子どもへの感情や病院に対するイメージに及ぼす影響,看護学生の社会人基礎力の評価と影響因子の探求,小児看護に携わる看護師が看護実践で捉える困難の特徴,検査?処置を受ける小児と家族へのプレパレーション
小児とその家族の尊厳を守り,主体的な闘病を支える看護師の典型的な関わり方を示した小児看護ケアモデルは,1997年から開始した研究テーマ「検査?処置を受ける子どもへの説明と納得に関するケアモデルの実践と評価」を基に作成し精練してきました。2012年からは,このモデルを小児が医療処置を受ける際の看護師の倫理的な看護実践を強化する教育プログラムに活用し,実効性と臨床での応用可能性があるプログラムに構築すべく開発を続けています。近年ではコロナ禍においてオンラインシステムを活用したプログラムを開発する必要があると考えています。少子化による小児病棟の混合化や拠点病院化,地域包括ケアを促進する医療制度改革により,病院や診療所など多様な医療環境で小児看護の経験が少ない看護師が勤務する実態が増えていることから,看護の質を向上させる卒後の継続教育の一方法として国内外に提案することを目指しています。また,小児看護に携わる看護師の困難さを明らかにする研究や卒後研修の開催を小児看護専門看護師と共同で行っています。
看護基礎教育に関する研究では,小児看護学の教授方法?内容が看護学生の子どもに対する感情や病院へのイメージに及ぼす影響や,看護学生の社会人基礎力の変化や影響因子について探求し,看護師へのスムーズな移行を支援する教育方法?内容について検討しています。
皆さんが病院へ行って検査や注射をした時に、なんで検査や注射をするのか、どうやってするのか、どうしたら痛みが小さくなるのかなど、看護師やご家族の方から教えてもらったり、励ましの声をかけてもらったりしたことがあるのではないでしょうか。また、カラフルな飾りやキャラクターの人形が置いてあることで少し気分が変わったり、終わった後、「がんばったね」と声をかけてもらい、ご褒美にシールなどをもらったりした経験はないでしょうか。
看護師が子どもとそのご家族にどのような関わりや医療環境を整備すれば、子どもがもっている力を最大に発揮でき、その経験を将来の成長につなげていくことができるのか、また、家族の中の誰かが病気になった時に、家族が中心になって問題に対応する力(セルフケア力)を高める看護の方法について研究や学修をしています。
2000年から小児看護における倫理的な看護実践を促進する「小児看護ケアモデル?の作成に取り組み、これを基にした教育的介入プログラムの実施と検証を重ねてきました。診療所や混合病棟など多様な勤務場所や様々な教育背景で小児看護を実践する看護師に本プログラムを実施し、その有効性ならびに効果の持続性を明らかにし、小児看護の現任教育への応用可能性を探求しています。今後、オンライン講座やホームページ上で看護職者が参加しやすい教育方法を開発していきたいと考えています。
多様な小児看護の場で働く看護師への倫理的看護実践強化プログラムの構築 科学研究費助成基盤研究(C)2018-2023
看護師
小児看護ケアモデル,小児看護学,プレパレーション,社会人基礎力,倫理的看護実践