先輩教えて!
けんひろのこと
- インタビュアー
- ひまわり
- インタビュイー
- Nさん
Nさん
人間文化学部 国際文化学科
英語英米文化コース4年
(呉三津田高等学校 出身)
- インタビュー日
- 2021.6.11
手探りな留学前
- ひまわり
- さっそく質問していきたいと思います!留学に行くまでの準備でどんなことをされましたか。
- Nさん
- 2つあって、1つ目は英語の勉強をしてました。結構真面目にIELTS(英語圏の国々に留学?就労?移住を希望する人々の英語4技能を測定する英語試験)の文法を見直したり、単語を覚え直したりしてて、あとはラジオを聞くぐらいかな。論文とか、新聞を読む練習もしていました。
2つ目は、バイトをしていました。どれくらいのお金があれば大丈夫なのか分からなくて不安だったので、もうほんまに上限ギリギリの月8万円まで働いていました。韓国に留学に行った友達は1年生の最初から留学資金として100万円くらい貯金していたから皆すごいなと思って。
- ひまわり
- すごいですね!留学に行かれたのは何年生の時ですか。
- Nさん
- 2年生の7月からです。よく言われている様に、本科コースが9月から始まるから、その前の1か月半は現地の語学学校に通いました。普通、県広の前期のテストって7月後半から8月第1週目まであって、それだと出国に間に合わないから別の方法で対応していただきました。もう履修していた科目全部の授業終わりに先生の所に行って直接相談したりメールで調整させていただいたりしました。じゃあちょっとテストは無理だから論文やレポートに変更しようというように柔軟にしてくださったので、すごく有難かったです。
留学して気づく語学力
- ひまわり
- イギリスに行かれてからどんな日常を過ごされていたんですか。
- Nさん
- 前半の3か月はだいぶ暇で、授業受けて家に帰って、友達と会っていました。授業が週3コマだったんですよ。チューターの先生方が「無理しないでいいよ」って言ってくださって。でもやっぱり何かしたいな~と思ったので、後半はランニングクラブやクッキング教室、バイトとか色々行っていました。予習とか復習は大変だったんですけど、まあせっかくだから遊びに行かなきゃと思ってました。
- ひまわり
- おうちは寮だったんですか。
- Nさん
- そうです、寮めっちゃいいです!私のところは女子4人でキッチンとリビング共有で、皆で集まってパーティーもしたし、楽しかったです!
- ひまわり
- 同じキャンパスに日本人の人は?
- Nさん
- 同じキャンパスに日本人の方は全くいなかったです。
- ひまわり
- 一人で心配じゃなかったですか。
- Nさん
- むしろラッキーだと思ってました。日本人だけで戯れないし、『THE留学』って感じだからいいなと思って。
- ひまわり
- すごい、、、。生活の中で大変だったことってなんでしたか。
- Nさん
- 英語が全然聞き取れなくて、自分でも話せなかったことです。準備としてやっていた英語が座学ばかりで、実際に会話が出来ませんでした。今となってはイギリス人のYouTuberの動画とかNetflixを見るようになって、割と楽しみながら、遊びながら英語を勉強するようになりました。でもそれまで使っていたコンテンツはせいぜいラジオくらいで、洋画も日本語字幕で見ていたから、もうとにかく話せないし、早口だし。他の留学生の英語も聞き取れませんでした。私、出発まではずっと北アイルランドの方言が心配だったんですけど、「いや方言の前にそもそも私英語全然だめじゃん!」って気付いたんです。留学にスコアとかは全然当てにならないんだなってかなりショックを受けたことを覚えています。私ってどのくらい英語が喋れてないんだろうってすごく気になって、自分が話す英語を録音して聞いてみたこともありました。
あとは、ベルファストの友達と一緒にいる時に日本の家族から電話がかかってきて、私が日本語で家族と話す様子を聞かれた皆に、「みゆって日本語で話す時、結構早口になるんだね」って言われて。それくらい私は英語を話す速さがゆっくりなんですよ。英語で話すときはいろいろと考えながら話さないといけないから、それも理由の一つだと思います。皆で映画を見に行って笑っててもそれって何が面白いんとか、とにかく言ってることが理解できないのが悔しかったです。勉強ばかりしているから、あんまり共通の話題とかもないし、だから、それまでの英語の勉強がカチカチだったんだなと思います。
- ひまわり
- 留学を経験したからこそ思う留学前にこんな勉強しとけば良かったっていうのはありますか。
- Nさん
- それこそ、YouTube、Netflix、あと金曜ロードショーでも、英語だけで見てみると良いと思います。日本語字幕をつけずに見て、最初は聞き取れなかったら巻き戻したり、英語字幕をつけるのもありです。そのうちに使っている英語を聞けるようになると実感すると思います。初心者にオススメなのが、「learning language with Netflix」です。動画の英語字幕と日本語字幕が同時に出てくるので、その時分からない単語も確認できます。あと、英語で何か別のことを勉強してみるのはすごく良いと思っていて。例えば私の場合だと、「どうやってウェブサイトをつくるんだろう」とか「どうやってYouTubeの動画を投稿するんだろう」って思った時に英語で調べます。そうすると英語で教えるスピードについていけるようになります。難しいので、是非興味のある方はやってみてください!
- ひまわり
- たしかに、今座学ばかりだから生の英語に触れてないですね。
- Nさん
- チャンスがなくて難しいですよね。コロナ前の対面授業だったときも英語の授業はあったけど英語を使って別のことを勉強するっていう授業はあまりなくて、あとは自分で英語だけのコンテンツを見ることもなかったから、それはやってみると効果的だと思います。スピーキングだと、英語で話す友達と定期的に話すのがいいです。ビデオ通話して近況報告すると楽しいし、そういう相手がいない場合は、大学から海外協定校との交流会に参加できます。積極的に話すと、余裕と自信が持てるようになります。
- ひまわり
- 留学中に「話せた!」とか、「すごい聞き取れた!」のように変わり目はありましたか。
- Nさん
- すごいベタだと思うんですけど、友達とかバスの運転手のおじさんと話せるようになった時に感じました。その頃も、何か聞かれて分からなかったら話せないから嫌だなと思って、自分からバーっと話すばっかりだったんですけど、それでも向こうはわかるわかるみたいな反応だったんです。それが少しずつ最初の「伝わってる」っていう自信になったし、地元の人が言ってることが分かったらすごい自信になりました。あと、寮母さんがすごい訛りのある話し方だったので、その人が言っていること、例えば「荷物が届いたよ」っていう些細なことでも何でも1回で聞いて分かったときにすごい達成感を感じました。
- ひまわり
- 留学中に思い出に残ったことはなんですか。
- Nさん
- 寮での暮らしです。パーティーもあったし、それぞれのフロアに呼んでもらって一緒にご飯をつくったりしたし、クッキング教室とかヨガ教室とかめっちゃ楽しかったし…!とにかく大変だけど楽しかったのは寮かなと思います。
- ひまわり
- クッキング教室とかヨガ教室は全部寮のプログラムなんですか。
- Nさん
- そうなんです。1階にビリヤードとかシアタールームがあって友達と見たり、ハロウィンの時に催し物してくれたり、そこからバスを出してどっかに連れて行ってくれたりしてすごい楽しかったです。日本人一人だけだったのもあってすごい気にかけてくださっていたように感じました。元気してる?とか家族は大丈夫?とか色々話しかけてくださって、嬉しかったです。
- ひまわり
- ホームシックになったり、気持ちが沈んだときの心の支えなどはありましたか。
- Nさん
- 家族との連絡や、周囲の期待でした。日本のおばあちゃんや家族と電話して「しっかり期待してるよ」って言われたり、友達に「ペラペラになった?」と聞かれたりしたとき、「ペラペラにならんと帰れんじゃん!」って思って、大丈夫、頑張ろうと奮い立たせていました。「全然話せんじゃん!」と 思ったら寂しがってる余裕はないし、どうにか話せるようにならないと、と思いました。 その時は留学先で友人とか地元の人と話せるようになりたいっていう気持ちに加えて、帰国後に「英語話してみて 」とか、「この人外国人なんだけど、英語で会話してみて 」って言われた時に話せなかったら私だったら恥ずかしいし、 悔しく感じるだろうなと思っていました。あまりポジティブな理由ではないけど、負けず嫌いな私にとっての心の支えでした。
世界が広がった留学後
- ひまわり
- 留学から帰って来て考え方の変化はありましたか。
- Nさん
- はい、3つあります。
1つ目は、やはり、とにかく英語の勉強法を変えました。留学に行く前は英語を真面目に勉強する一方で、勉強以外ではインスタで可愛い乃木坂や欅坂を見ていました。それが帰国後は、留学先での友人がオススメしていたNetFlixのシリーズかドラマ見よう、せっかくなら英語で見て感想を伝えようとか。Facebookもちょこちょこ見るようになって、自分の好きなもので海外とつながるようになったと思います。そうやって生活の中に英語の勉強というか英語を取り入れるようになりました。
2つ目は、本を読み始めたことです。自分が3年生になるから就活もあるし、あとは留学生で本を読んでいる子が多くて。英語で読めないって思った後、そもそも日本語でも全然読んでないわ、読まなきゃなって思いましたね。それと、留学先の学生が「こうだから~と思う」って意見するのを見て、日頃からちゃんと勉強しているから言えるんだろうなと思いました。それで、自分も勉強しようと思って本を読むようになりました。読書はすごくいいです。いろんな人の長い間考えてきたことを知って活かせるので、良いことづくめです!
3つ目は、絶対に海外で就職しよう!と決意したことです。難しいかなって思ったけど意外と北アイルランドで生きてこられたし、勉強できたし、レストランのバイトもできたからもしかしたらいけるかもしれないって思いました。ということで、いずれ海外で就職したいから、ファーストキャリアはこうしてああしてっていう風に逆算して考えるようになりました。ゴールというか、前までは欧米の方に住めたらいいなくらいの漠然とした感じだったけど、目標が海外の就職になってからは、はっきりと今は何をしないといけないか、何を基準に決断すればいいのかが見えるようになったと思います。
- ひまわり
- 留学に行った感想をお願いします。
- Nさん
- とにかく、大変だったけど、楽しかった思い出しかないです!すごいラッキーな性格というかポジティブだからなのかどんどん過ぎ去ったことで悪いことは思い出さないようにしているんですけど、とにかく楽しかったし、英語をもっと楽しく自分の中に取り入れていこうと思いました。もう1つ、パンデミックが終わるのを待ってから留学する県広の学生たちを全面的に応援しようと思いました。自分の友達で4年生になってから留学しようと準備している人がいて、その人達に対してできるかぎり応援したいと思うようになりました。
- ひまわり
- 最後に県広に来て留学したいと思っている高校生にメッセージお願いします。
- Nさん
- やりたいことはどんどん挑戦してください!すごくありきたりなんですけど、ちゃんと頑張っていたら急に訪れるチャンスをつかめると思いますし、それをチャンスだと思えると思います。留学も今はコロナで行けない人が多いと思うけど、今行きたい方たちはちょっと待って、状況がよくなってから実際に行くことをオススメします。
- ひまわり
- 今日はありがとうございました!
インタビューを終えて
私自身、とても留学に興味があったので、今回のインタビューで沢山のことを教えていただき、とても勉強になりました!楽しく勉強できることが大切だなと思ったし、私も留学してみたいと思いました!留学に少しでも興味がある方に是非届いてほしいです。